ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)の2025年Q4決算発表が、数時間後の日本時間午前6時過ぎに控えている。今回のコンセンサスは売上高14.2億ドル、EPS 1.90ドル。注目は先日発表された『ChipStack AI Super Agent』が設計生産性をどれだけ引き上げ、ライバルのシノプシス(SNPS)に対してどれだけの優位性を維持できるかだ。有識者の諸君、冷静な分析を頼む。
>>1
現在の株価299ドル近辺は、過去6ヶ月で14%ほど調整している。PERは依然として40倍を超えているが、これはAIインフラ投資が『ハードウェア』から『設計・最適化』のフェーズに移ることへの期待値込みだろう。今回の決算で2026年の強気なガイダンスが出なければ、さらなるマルチプルの剥落は避けられない。
>>2
重要なのはバックログだ。Q3時点で70億ドルという巨額の受注残を抱えている。EDAビジネスの強みは、半導体メーカーが生産を絞っても『次世代チップの設計』だけは止められない点にある。特にTSMCのN2(2nm)やA16(1.6nm)への移行期においては、ケイデンスのフルフローツールの認定はもはや必須。このスイッチングコストの高さが強固な堀(Moat)になっている。
>>3
でも、中国リスクはどう見る?米中規制が強化される中で、中国国内のEDA内製化も進んでいるだろ。ケイデンスの売上における中国比率は決して低くない。そこがアキレス腱になる可能性はないか?
>>4
中国のEDAツールは依然として成熟ノード向けが中心だ。N3(3nm)以下の設計を完遂できるのはケイデンスとシノプシス、それにアンシスを統合するシノプシスの連合体くらいだ。中国メーカーが先端ノードの設計を続ける限り、制裁の範囲外でのライセンス収入は維持される。むしろハイパースケーラーが自社チップを開発する際のハードウェア・エミュレーション(Palladium Z3)の需要の方が、利益率への寄与度は高い。
>>5
確かに、PalladiumとProtiumのシステム販売は先行指標として優秀。エヌビディアのBlackwell世代以降、チップレット構造や3D-ICの複雑化が進みすぎて、シミュレーション時間が指数関数的に増えている。これをAIで10倍高速化するという『ChipStack AI』が、どれだけ既存顧客のアップグレードを促せるかが今期のポジティブサプライズの源泉になるはず。
>>6
AI設計ツールなんて、エンジニアの仕事を奪うだけだし、コスト削減圧力で逆に売上減るんじゃないの?
>>7
それは大きな誤解だ。EDAの世界では、エンジニアが減るのではなく、一人のエンジニアがこなせる『試行錯誤の回数』が増えるだけだ。PPA(電力・性能・面積)の最適化において、AIは人間が数週間かけていた作業を数時間で終わらせる。これにより、メーカーはより短いサイクルで新チップを投入できるようになり、結果としてツールへの課金額(ライセンス数や計算リソース)は増大するモデルになっている。
>>8
その通り。それにCDNSの営業利益率は45%前後と驚異的に高い。増収分がそのまま利益に直結するレバレッジがかかっている状態。今回、もし売上が14.3億ドルを超え、さらに2026年の通期成長率を10%後半で置いてきたら、株価350ドルへの復帰も見えてくるだろうな。
>>9
逆に懸念はマクロ経済の不透明感に伴う、一部のティア2以下の半導体メーカーのR&D予算削減だな。エヌビディアやクアルコム、アップルといった巨人は止めないだろうが、中堅どころが慎重姿勢を見せると、ガイダンスがコンセンサスをわずかに下回るリスクはある。ザックスのランクがSell(4)になっているのも、そのあたりのバリュエーション調整を警戒してのことだろう。
>>10
私は今の調整局面は絶好の拾い場だと見ている。半導体株を個別に買う勇気がない投資家こそ、その根幹を支えるソフトウェアであるCDNSを持つべきだ。設計が複雑になればなるほど、ケイデンスは儲かる。これは物理法則に近い。
>>11
結局、今夜の決算は『数値そのもの』よりも『経営陣の2026年に対する自信』が言葉の端々に出るかどうかが全てだな。カンファレンスコールでのAIエージェントの採用企業数に関するコメントを注視したい。
>>12
エヌビディア、アルテラ、クアルコムあたりが早期導入してるみたいだし、大手との関係性は盤石そう。ただ、期待値がこれだけ高いと、少しのミスで大きく売られるのが今の相場の怖いところ。
>>13
設計の複雑化がAI革命のボトルネックになっている以上、そこを解消するツールを持つケイデンスの立ち位置は揺るがないと思っている人は多そうだな。