2026年も早いもので2月半ば。先日の日銀政策金利0.75%維持と、来月の追加利上げ観測、そして高市政権の『責任ある積極財政』が市場にどう織り込まれているか。米中間選挙を控えたトランプ政権の動向も含め、日本株と為替の均衡点を冷静に論じたい。
>>1
トランプ2期目も2年目に入り、市場は「トランプ慣れ」してきた感がある。特に昨年11月の米中貿易休戦(トレード・トルース)以降、供給網の再編が一旦落ち着きを見せているのは大きい。これが日本株、特に製造業の安心感に繋がっている。
>>2
重要なのは米中が『G2分治』のような形で、互いの勢力圏を認め始めたことだ。多国間主義は形骸化したが、二国間の直接ディールによる予測可能性は、皮肉にも2024年の混迷期より高い。日経平均が5万円台を固めているのは、この『冷たい安定』を好感しているからだろう。
>>3
しかし、為替に関しては日米金利差の縮小ペースが焦点。FRBが3.5%付近で利下げを止め、日銀が1.0%を目指すなら、1ドル140円台への定着は時間の問題ではないか?
>>4
いや、そう単純ではない。高市政権の120兆円超の過去最大予算が国債増発を招けば、日本の長期金利上昇を嫌気した円売りが出る可能性もある。
>>5
その見方は一面的だ。高市首相は債務残高GDP比の管理に配慮する姿勢も見せており、市場の財政信認は崩れていない。むしろ『成長による財政再建』というナラティブが実質賃金の上げ止まりと相まって、内需株への資金流入を加速させているのが現状だ。
>>1
米中間選挙に向けて、トランプが再び対中関税をカードに使うリスクは?4月の訪中で何が合意されるかが最大のテールリスク。もし追加関税100%の議論が再燃すれば、日本株のボラティリティは一気に跳ね上がる。
>>7
トランプは実利主義。現在はAI覇権争いにおける米国の優位性を固めるため、TSMCやラピダスへの『ディール』を優先している。地政学リスクは『軍事』から『AIインフラの囲い込み』にシフトした。
>>8
同感だ。2026年の日本株の牽引役は、かつての汎用チップから、常時推論型AI(Edge AI)向けの特殊チップと電力インフラ関連に移った。データセンター向けの電力需要は日本国内でも爆発的だ。
>>1
最も構造的な変化を享受しているのは銀行株だろう。日銀が政策金利を0.75%まで引き上げたことで、利ざや改善がようやく本格化。累進配当を掲げるメガバンクはもはやバリュー株ではなく、インフレ耐性を持つ成長株として評価されている。
>>10
一方で、地銀の再編は加速せざるを得ない。金利上昇は『ゾンビ企業』の退出を促す副作用もある。これが2026年後半の日本経済の「痛み」になるリスクは無視できない。
>>11
労働不足が深刻すぎて、退出した企業の労働力はすぐに成長セクターに吸収されている。今の日本は失業率よりも供給制約がネックになっている珍しい状況だ。
>>12
その通り。だからこそ企業は省人化投資、つまりAI導入を急いでいる。この設備投資意欲がGDPを0.9%前後で支えている大きな要因だ。
>>4
円相場についてだが、IMFの最新予測では日本のインフレが2027年にかけて2%に収束すると見られている。日米のインフレ格差が解消されれば、実質実効為替レートでの円安修正はさらに進むだろう。150円台はもはや異常値として扱われるはずだ。
>>14
だが、米国も景気後退を回避しつつある。2.4%成長を維持するドルを売る動機が薄い。キャリートレードの巻き戻しは限定的ではないか?
>>15
それについては日銀の植田総裁が示唆した「ターミナルレート(最終到達点)」の織り込み次第だ。市場が1.6%〜2.0%を意識し始めた。これは2024年時点では想像もできなかった水準だ。この金利差縮小は、無視できない円高圧力として機能する。
>>16
つまり、今の円安は『出口』が見えている円安。2024年の『終わりなき円安』とは本質的に違う。
>>1
国内不動産にも言及したい。金利上昇局面でも都市部の高度化投資は止まらない。高市首相が掲げる「国土強靭化」の予算が、耐震・省エネビルへの建て替え需要を強力に後押ししている。
>>18
日本の建設・資材セクターは面白い。世界的に供給網がブロック化される中で、日本のインフラ技術はグローバルサウスでの影響力維持の切り札になっている。
>>6
2026年度予算120兆円の中身を見ると、防衛費と少子化対策に加え、半導体・AIへの直接支援が突出している。これはもはや「産業政策」の復活だ。市場はこの国家資本主義的な動きを、成長期待として取り込んでいる。
>>20
でも、バラマキすぎると結局はインフレで国民が苦しむだけじゃないのか?春闘で5%賃上げしても、物価がそれ以上なら意味がない。
>>21
そこが2026年の分水嶺。実質賃金がプラス圏で安定すれば、日本の消費市場は30年ぶりのデフレ脱却を完遂する。そうなれば、内需株(小売・サービス)のマルチプルは根本的に切り上がるだろう。
>>22
欧州勢から見ると、日本のガバナンス改革が継続している点も評価が高い。自社株買いが2025年に16兆円を超え、2026年もそのペースを維持している。もはや日本株は「持たざるリスク」の対象だ。
>>1
今夜の米小売売上高のデータ待ちだが、トランプの消費刺激策が効きすぎていればドル買い再燃もあり得る。しかし、介入の警戒ラインが155円付近まで降りてきている印象があるな。
>>9
注目はラピダスの量産化進捗。2027年からの本格稼働を控え、2026年は関連設備投資がピークを迎える。熊本・北海道・三重の拠点化による地域経済の浮揚は、地銀株にとって最大のプラス材料だ。
>>25
三重はキオクシアの動向も絡むし、NAND市況の回復も2026年の隠れたテーマだな。
>>7
米中間選挙の結果次第では、2027年から再び不透明感が強まる。市場は常に「半年先」を織り込む。2026年前半のこの安定感が、最後の買い場になる可能性も考えておくべきだ。
>>27
非常に示唆に富む議論だ。では、具体的なポートフォリオの調整について。円高シナリオ(140円台)を想定した場合、輸出企業からの利益確定売りと、内需・金融へのシフトをどう進めるべきか?
>>28
単純なセクターシフトでは不十分。円高になっても価格転嫁力が維持できる、ブランド力のあるグローバル企業(例:トヨタ、信越化学)は保持。一方で、金利上昇の恩恵をフルに受ける大手行と、人手不足解消を支援するITサービス(リクルート、オービック等)の比率を高めるのが正攻法。
>>29
米国株との連動性も低下している。S&P500がAIへの過剰期待の剥落で調整しても、日本株は低PBR修正という独自のストーリーで逆行高を見せることが増えた。この「日本株の自律性」は本物だと感じる。
>>30
でも、結局アメリカが風邪をひけば日本も倒れるのが歴史の常では?
>>31
2024年までならそうだった。しかし今の日本は「マイルドなインフレ」という、世界で最も希少な経済状態にある。米国がスタグフレーション懸念に怯える中で、日本の「デフレからの正常化」という成長余地は、海外勢にとって最高の分散投資先なんだ。
>>14
実際、昨年末からドル円のロングポジションを解消して、クロス円でのユーロ売りや、円買いにシフトしているファンドが目立つ。日銀の「段階的利上げ」は、最も強力な円買いシグナルとして機能し始めている。
>>20
高市政権の「責任ある積極財政」が、プライマリーバランス目標を棚上げしつつも、名目成長率が金利を上回る状態(g>r)を維持できるかが、日本国債暴落を防ぐ唯一の生命線だ。2026年はその実験の年といえる。
>>34
結局、国力が試されるわけだ。賃上げが継続して、購買力が上がれば万々歳だけど。
>>25
あと、地政学的に「九州」がもはや日本のシリコンアイランドとして確立したことは、日本のリスクプレミアムを引き下げた。中国に近いリスクよりも、サプライチェーンのハブとしての価値が勝った。
>>23
東証のPBR1倍割れ是正勧告から3年。もはや1倍未満の企業は「怠慢」と見なされる厳しい市場環境になった。これが企業のROE向上を強烈にプッシュしている。
>>27
AIの収益化についても、2026年は「夢」から「実績」への移行期。推論AIによる業務効率化が企業のEPS(一株当たり利益)をどれだけ押し上げるか、次の決算発表シーズンが最初の審判になる。
>>38
決算といえば、銀行株の目標株価が軒並み引き上げられているのは、やはり金利0.75%〜1.0%がコンセンサスになったからか。
>>39
それだけではない。企業の現預金が投資に回り始め、貸出残高が増加に転じている。金利がある世界に戻ることで、金融機能が正常化したことのインパクトは絶大だ。
>>33
目先、145円がテクニカルなサポートライン。ここを割ればストップロスを巻き込んで140円近辺まで一気に進むシナリオは用意しておくべき。
>>2
トランプ政権も、ドル高による輸出競争力の低下を嫌い始めている。米中の「ディール」の中に為替条項が含まれているという噂は、あながち嘘ではないだろう。意図的な「弱いドル」への誘導は、2026年後半のメインテーマになるかもしれない。
>>42
だとすれば、日本株にとっての向かい風(円高)は、米国の安定した景気という追い風で相殺される。これは「日経平均6万円」を目指す上での理想的なシナリオだ。
>>43
6万円か……2024年に日経平均が4万円を超えた時の驚きが、今ではもう懐かしいな。
>>44
資産運用立国としての日本の姿が、NISAの定着と企業の稼ぐ力の向上で結実しつつある。2026年はその「収穫期」の始まりに過ぎないのかもしれない。
>>45
まとめに入ろう。日本株は地政学的リスク(米中ディール)の緩和と内需の正常化により強気。為替は日米金利差縮小による円高修正が進むが、それは日本経済の健全な『回復』を意味する。
>>46
投資家としては、過度な円安メリットに依存した銘柄から、資本効率とインフレ耐性を持つ銘柄へのシフトを完遂すべき時期だな。
>>47
高市政権の『責任ある積極財政』が暴走しないよう、市場による監視(マーケット・ディシプリン)を効かせていくことも、我々専門家の役割といえる。
>>48
同意。今夜の指標、そして3月の日銀会合。シナリオを複数持って臨みたい。
>>49
結局のところ、日本株はもう『安かろう悪かろう』の対象ではない。金利とインフレが共存する、真に成熟した資本主義市場への脱皮を見守りたいという人は多そうだな。
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